妄心綜合雑言事務所

かつてtwitterに雑に吐かれたような罵詈雑言の類いを、しっかり煮詰めてお届けいたします。

非理蛮法天とは

非理蛮法天とは、未だ進まない日本の法観念の近代化を啓蒙せんとした、北一輝の子孫、北息椙の思想を端的に表した諺である。

無理(非)は道理(理)に劣位し、道理は蛮力(蛮)に劣位し、蛮力は法式(法)に劣位し、法式は天道(天)に劣位する。

非とは道理の通らぬことを指し、理とは人々がおよそ是認する道義的規範を指し、蛮とは人々を強いてまとめんとする権勢であり、法とは明文化された法令を指し、天とは全てに超越する「抽象的な天」の意思を指すものである。

無理は秩序を保つ上で、道理によって抑えられなければならないが、その道理も集団間では時に衝突しうるものである。それを権勢の蛮力によってまとめてしまう必要も時にはあり得る。しかし、その権勢の蛮力もまた、ただ蛮力だけでは無秩序を生み出し得る。そこで、それを法式で支配する。そしてその法もまた、全てに超越する概念によって作られるものではなくてはならない。

日本にあった道理を尊重しつつ、近代民主主義の基本である、法の支配を日本で実現せんとする諺である。天と云うものについて具体的なものは述べられていないが、これは国家内の全てにおける合意であろうと学識者の間では合意されている。その象徴として天皇があると言う者もあれば、実行力は議会であると言う者もあり、またビッグ・ブラザーでありWar is Peace. Freedom is Slavery. Ignorance is Strength.と云うのはオセアニアじゃ常識だと言う者もある。

非理蛮法天は、日本が日本らしさを保ちながらも、その負の部分の被害をなくしていく、つまり真に民主化していく上で大切な概念であろう。